大腸がん術後、大腸機能回復に対する大建中湯の効果
消化器系の治療に対してよく処方される大建中湯
10年ぐらい前に大腸がん術後に対する効果で医療系の雑誌に載っていたのを覚えてますね
処方でもよく出るから、効果があるんだなと勝手に思っていましたが、その当時論文までは読んでませんでした。
なので、調べてみました。
論文はClinical efficacy of Daikenchuto for gastrointestinal dysfunction following colon surgery: a randomized, double-blind, multicenter, placebo-controlled study (JFMC39-0902)
です。
デザイン:プラセボとの比較、二重盲検
大建中湯181人 プラセボ173人に割り振られた後、
大建中湯群で投与されなかったのが7人 プラセボ群で投与されなかったのが11人
評価の対象は大建中湯群174人 プラセボ群162人
投与されていないから分析から外してもITTといえるのかな? ちょっとわからない。
P:大腸がん(結腸)により結腸を切除した患者
E:大建中湯を投与
C:プラセボ
O:術後から最初に腸が活動し始めるまでの時間
結果は差が出なかったというものでした。
他にも便の状態が回復するまでの過程を見たデータがありますが、差が出ていないですね。
漢方の中ではエビデンスがあると勝手に思っていただけに残念な結果でした。