ワクチンの非特異的免疫学的影響の可能性 BCGワクチン接種で1型糖尿病の治療が可能かも(マサチューセッツ総合病院フェーズⅠ臨床試験)
ワクチンにはその対象となる感染症以外の予防にも効果がある可能性があり、さらに感染症以外でもその可能性が示唆されているんですね。全く知りませんでした。
今回はBCGワクチンによる1型糖尿病治療の可能性を示唆した研究をご紹介します。
Long-term reduction in hyperglycemia in advanced type 1 diabetes: the value of induced aerobic glycolysis with BCG vaccinations. PMID: 29951281
参加者:1型糖尿病(※全ての群にインスリン投与標準治療が施されています)
BCG投与群/生食投与群は8年間追跡、投与無し群は5年間追跡
アウトカムはHbA1c
8年追跡後の参加者:
HbA1cの変化:
論文のデータでは差が出始めたのは3年後だそうです。現在、FDA承認第2相試験として長期にわたる1型糖尿病を有する多数の参加者群における複数のBCG用量の試験を含むBCG投与試験が進行中だそうです。そもそもナゼこの現象に気づいたのか? それも聞いてみたい。疫学データがあったのかな?